JR稲原駅「ベンチの色を、向こう側へ広げるプロジェクト」

「紀の国トレイナート2016」参加作品

稲原駅からは海が見えません。ただ、プラットホームのベンチは2色に塗られていて、ずっと眺めていると天と地のようにも見えてきて、まるでもう一つの車窓風景のように思えました。
私はこの風景を、ベンチの幅を超えてもっと遠くまで伸ばそうと思いました。もとからあるものを広げていくだけでも、新しい何かになるのではないかと考えました。

ペンキを塗りながら、駅舎の歴史を感じました。屋根には苔が生えている瓦、風化して剥がれているペンキ、待合室にはツバメの巣、昔の活字、錆びたゴミ箱、誰かが強く殴ったせいでゆがんだシャッター。作業をしながら、色々な方とお話しました。そうして、ここで起こった出来事に思いを馳せました。

 

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正面の窓からのぞくと、四角いゲートのように見えます。
「通過した場所」

 

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ベンチに座って向かい側を見ると、ベンチの色が見えます。
「自分自身が今いる場所」が映っているイメージです。
冬の曇りの日に最もよく見えます。(木の葉が落ちるので)

 

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近くから見た駅舎の様子。
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もともとプラットホームにあるベンチ

 

車内つり革広告

32016年10月21日から23日までの3日間、ベンチと同じ色の車両広告を出しました。
「遠くまで」広げる。

 

JR紀勢線・臨時列車「TrainArtトレイナート号」

 

 

 

Author: kimicom